シロリンゴ書箱 本店

一般電網村人。時々物書き

顔面神経麻痺で入院した話

先々月頃に顔面神経麻痺になって、9日間ほど入院してました。

左顔面が徐々に硬直。左瞼が完全に閉じず涙が出続けたり、左側の口が動かないので水を飲むには上を向いて上手く喉を使い飲む生活。

基本的にこの病気は突然誰でも起こりえる病気らしく、原因があるとすれば精神的ストレスによるものらしい。私はあまり来たくない東京で働くことになった&お客さまなど人と会話を余儀なくされる機会が増えた(軽度の対人恐怖症持ち)&残業がそこそこあったなど、医者がいうにはそこら辺が原因かもしれないとのこと。しくしく。

入院中は、初回に前身の検査をした後は常時点滴をする日々。顔が動かない以外は健康だったので、久しぶりに長い休暇を取れた感覚。独り身なので、ご飯が用意される有難さが身に沁みたり、積んでいたゲームや本を片付けられて、割と充実してた気がします。食事は不味くなかったのは、好き嫌いがないのが幸いしました。

顔面麻痺になって気を付けることは以下の2つ。

  1. 無理して顔を動かさないこと。例えると神経はゲームコントローラーの銅線のようなもので、これが意図しない形で自然修復される可能性がある。本来Aボタンで目を動かしていたはずなのに、Bボタンの口が動かす行動をしてしまうなど。
  2. 顔面マッサージを行うこと。推奨は15分に1回だけど、無理に近いので気づいたらすること。結構ごしごしと強めに刺激して良い。

意外と大変だったのが、衛生面と睡眠。お風呂は2~3日に1回しか入れないので、洗面所で髪を洗ったり、ボディペーパーで体を拭いたり、化粧水を使ったりなどで体の痒みを抑えてた。

睡眠は就寝時間には慣れるのは早かったが、夜が明けるまで咽込み続ける患者がいたのはなかなか辛かった。痰が絡まり、溺れそうといった感じ。感覚としては、デモンズソウルの塔のラトリアで、時たま聞こえてくる大声。あれが一晩中聞こえてくる。父親が結構いびき大きめで慣れていたのもあって、耳栓も要らないだろうと思っていた。仕方ないことだけど。どちらかというと自分のいびきがうるさくないか気になり、いざとなったら軽減させるテープも持ってきてた。イヤホンをつけて寝ることで、なんとか寝れた。無理な時は点滴中に寝た。

同じ患者は分からないけど、急に体調が悪化し、夜勤の看護師がバタバタとしていたのは、ここは人生の最後に訪れる可能性が高い場所なんだよなと感じざるえなかった。

他にも入院すると不安でせん妄にかかりやすいらしく、やたら看護師に当たり散らす老人も見られた。

正直自分の病気は治すにも、医者の言うこと聞いてよく食べて寝れば治るじゃろと楽観的に考えて入院したので、それほど死ぬのかもなといった感情はなかったが、いずれ死が間近に感じるようになったら、穏やかではいられなくなるかもしれない。看護師が大変なので、大人しくし続けられたらいいが……。

退院前はまた自分でご飯を用意し、働かねばならんのか……といった憂鬱になったけれども、無事退院できました。お金周りは貯蓄と健康保険がどうにかしてくれた。色々制度があるので、見落としがないか調べるのは大変だったが。

家に帰ってきてから真っ先にやったのは、ライフプランニング用のスプレットシート作成。病気になった原因が人関連ということもあり、独り身のままの可能性は割と高いし、それなりのプランを改めて考え直すべきかなと思ったこの頃。
現在はほぼ完治しているので、またひっそりと生きることにします。